2009年05月15日

あたった ★グループホーム第1 鈴木美貴子【2009年5月号】

 当たったよ 桜の花に しだれれば 今年の春は 千年ぶりに


 千年の 幾とせ超えて さくらさく コラとさくらの しだれのさくら
 

 グループホームではスタッフも利用者も何人か入れ替わった新メンバーで北上の展勝地へ花見に出かけることになった。お昼は枕流亭で花見弁当を食べる予定だった。いつも行くの行かないのでもめるコラさん(仮名)は、今年は行く気だったが当日になって「料亭でお昼を食べることは聞いていなかった」「桜の花を見にはいきたいが・・・」と行く気が萎えてきた。「お昼は気にしないで、桜を見ようよ。」「今しか見れないし、今一番だよ」熱を込めて誘うと「んだな、行くかな」と気を持ち直してくれた。車中は歌を歌いながら気分も乗って、枕流亭での食事もすんなり、座敷でゆったりお弁当を食べて、腹休めに横になって過ごす。対岸の展勝地の桜を眺めてから、ゆっくり花見ができる混んでない場所と考えて北上詩歌文学館へ向かった。


 目が見えにくいコラさんも間近で見える桜の木を探すと、詩歌文学館の広場にちょうどいいしだれ桜があった。「降りない」とぐずるコラさんを説得しつつ、車いすごとリフトで降ろして、桜の真下に行って、コラさんの目の前にピンクのしだれ桜がひらひら垂れ下がる。「何千年ぶりに見だー」と叫んでコラさんもにっこり。しだれ桜を手でも触れながらじっくりと見た。ちょっと強引でも来て良かったと思った。次の日もコラさんは「花見いがった」と話してくれた。「何千年ぶりにみた。しだれ桜見たいとおもってらったおんや、大当たりだ」「お金が100万、200万当たるよりいがった」とはしゃいでくれて嬉しかった。一本のしだれ桜にあたって良かった。桜は1 年に一度この時期に会える花。時期をのがさず、その時その時を感じて行きたいものだ。


posted by あまのがわ通信 at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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