2009年07月15日

ミヤさんに誘われる ★グループホーム第1 村上ほなみ【2009年7月号】

 GH1で働き始めて2ヶ月が過ぎたが、未だにミヤさん(仮名)を上手く入浴に誘えないでいた。脱衣所まで行くものの、今日は入れる!!と思ったところで「頭具合悪いがらよ」「孫と入るがら」と毎回断られてしまう。私は悩み、涙する日も少なくない。
 そんなある日、私が朝の申し送りから戻ると「湯っこに誘われ、湯っこに誘われ〜」と歌うミヤさんの声が聞こえてきた。ミヤさんは注目してみている私の視線に気づくと、歌を歌いながら手招きし、ソファーの真ん中にドッカリと座っていた身体を端に寄せて私を横に座らせる。そして何と「おれ、今がら湯っこさ入って来るどもよ・・・おめぇ、もう入ったってか?」と一緒に入ろうと誘っているかのような言葉をかけてくる。
 “おまえはいつまで経っても駄目だからこっちから誘ってあげるよ。”と言わんばかりの満面の笑みだ。嬉しいけどちょっと悔しい思いも感じる私は、「え〜、ミヤさんが入るならね。いつも断られるからさ。」と返してみる。すると、「一緒に入るべし〜」と私の手を引っ張り立ち上がり、その勢いで脱衣所に入ると、さっさと服を脱いで風呂に入ってしまおうとする。私はあっけにとられながら「あっ、本当に入った!私も!!」と急いで後を追いかける。「待って!今行くから!」と浴槽に入り、2人一緒に風呂に浸かる。
 溢れ出るお湯を見て「ほー。おらどがデブだからだな。」と笑うミヤさん。私は何回もことわられ、泣きながらやってきただけに「こうして2人で入る時間を持ててよかった。」と嬉しくて仕方なかった。
 あんなに悩んでいたことが、こんな形で実現してしまうなんて!ミヤさんには、本当に心を揺り動かされる。あれこれぶつかることも数え切れないほどあるが、そうやって、本気で向き合ってきたからこんなことも起こるし、それが感動として体験できるのだと思う。これからも本音で向き合い、ミヤさんと挑戦!ミヤさんと発見!そんな毎日にして行きたい。


posted by あまのがわ通信 at 00:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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