2010年01月15日

クリスマス会 ★グループホーム第2 佐々木詩穂美【2010年1月号】

 私が銀河の里に来て初めて迎えたクリスマス会。なんと司会の大役を任されてしまった。人前で話すのが苦手な私だが、ワークステージから心強い助っ人、司会の天才、雅義くん(仮名)が来てくれて2人で司会をした。流れや雰囲気をイメージするだけでドキドキ‥まずはみんなに会を楽しんでもらおうと臨んだ。
 当日、グループホームとデイサービスの利用者さんがホールに集まり、緊張してぎこちない司会でクリスマス会がスタートした。各部署で作ったケーキやクッキーなどの手作りのお菓子がテーブルいっぱいに並んだ。普段は歌や踊りでみんなを盛り上げてくれるサチさん(仮名)が、今日はサンタクロースに扮して乾杯の音頭をとってくれた。サチさんの「かんぱーい!!」で会場は盛り上がっていく。
 スタッフがクリスマスソングの生演奏をする。ピアノを弾く充さんはとても緊張していたので、司会の私が緊張を和らげる一言‥と思うのだが、私のほうも緊張しているので言葉が出てこない。その時サエさん(仮名)から「ジングルベルお願いしまーす」とリクエストがとび出した。このサエさんの一言で雰囲気が和らぎ、みんなで大合唱。つづけてリコーダーの小田島さんが銀河の里クリスマスバージョンを披露。幸子さん(仮名)はスプーンを使ってお皿を“チンチン”とリズムよく乗っていた。リコーダーと幸子さんが奏でるベルのような澄んだお皿の音色に思わず笑みがこぼれる。最後はもとプロの照井さんのギターの弾き語り。「上を向いて歩こう」など懐かしいメロディーに利用者さんも一緒に口ずさんだ。演奏が終わるとサエさんが立ち上がって「私も1曲いいですか?」と出てきた。「お願いします」とマイクを向けると「マイクはいらない」とばかりに首を横に振り、大きな声で「きよしこの夜」を歌ってくれた。小さな体でホール全体に響き渡るソプラノにみんな静かになって聴き入った。歌が終わると「すごーい」と大拍手が沸きあがる。サエさんも「ありがとうございました」と満足の笑顔だった。
 最後は利用者さん1人1人にクリスマスプレゼント。「メリークリスマス」と渡すと「ありがとう」とプレゼントにワクワクするような表情がたくさん見られた。利用者さん同士でも「あなたのは何?」「私のはこれよ」と話して、その表情に緊張していた私もホッとしたのだった。私の司会はたどたどしかったが、雅義くんのサポートもあってなんとか無事に進んだ。利用者さん達が支え、盛り上げてくれたクリスマス会だった。
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今月の一句 『もちつき』 ★グループホーム第2 鈴木美貴子【2010年1月号】

掛け声が くっつくもちを 作っていく 人の輪の中 きらきら笑顔 

杵あがる 力の強さ 手の動き 生き合う中に つきあがる餅
 

 暮れに毎年恒例となった鏡餅のもちつきをした。コラさん(仮名)も前日からもちつきを楽しみにしていて参加する気まんまん。でも「おととしはもち食べれなかったおんな・・・」と恨み言を言っている。今回はおやつで食べる餅もつく予定なので「食べようね」と話しかける。
 当日はあまりあたたかい日ではなかったが、コラさんもグループホームから出て車いすでもちつきを応援。「よいしょ、よいしょ」のもちつきの掛け声とともに、グループホーム第1の好子さんがベテランのみごとなえんどりを見せてくれ、豊三さんは「おれがつくぞー」と車いすから立ち上がり杵を振り上げる。コラさんも車いすに座ってスタッフと一緒についた。「よいしょ、よいしょ」と。みんながもちをついている姿をみてコラさんが一言「生きがいなんだな・・・」と言いながら、目にうっすら涙をためていた。今回も全員が杵を手にしてもちをついた。
 鏡餅作りのもちつきは新年を迎えるための行事だが、臼と杵で人の手でつくことをこれからも大事にしていきたいと思った。「よいしょ、よいしょ」と掛け声をかけるみんなの顔はきらきらしていたし、みんなの手でもちにする、形にするってやっぱりいいなと思った。
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新たな挑戦<後編> ★ワークステージ 日向菜採【2010年1月号】

 松島水族館に着くと、さっきのテンションはどこへいってしまったのかと思うくらい、急に昌子さん(仮名)の言葉が少なくなる。控えめなのに顔はずっと微笑んでいる。最初は魚が怖いのかと思っていたが、どうやら魚ではなく、みんなでいっしょに楽しんでいる感じを、自分はどう受け止めようか戸惑っていたのかも知れないと私は感じた。きれいな魚を見て「わぁ!すごい!」と言いたいのにそれを抑えているような、人前で感動していいのか悩んでいるようにも思えた。それでも昌子さんが一番気に入ったのはイロワケイルカだった。白と黒の色に分かれているシャチのようなイルカだ。そのイロワケイルカが3匹大きな水槽をじゃれながら泳いでいる姿を、昌子さんはいつまでも見ていた。翌週、昌子さんは3匹のイロワケイルカの絵を描いてきて、千葉さんと私にそれぞれプレゼントしてくれた。さて遠出したその日は、水族館以外にもうひとつ大きな目的があった。それは、障がい者芸術文化祭に出展した昌子さんの描いた絵を見に行くことだった。私たちは松島をあとにして150kmの道のりを高速道路をとばして一気に盛岡まで向かった。障がい者芸術文化祭は最終日。会場の「ふれあいランド岩手」に入り「さ、昌子ちゃんの絵はどこかな・・・?」と探している千葉さんと私をおいて、すごい勢いでズンズンと歩いていく昌子さん。「え?」と驚いていると彼女の足が止まり、そこには昌子さんの絵が飾られ照明のなかで輝いていた。会場に入って迷うことなく自分の絵に引き寄せられたのか・・・と言うような昌子さんの動きにびっくりしながら、その絵の前でニコニコ笑っている昌子さんになんだかホッとさせられた。「せっかくだから写真とろう」と誘うと、「え〜!?」と思っていた通りの答えが返ってくる。嬉しそうに絵の横に引っ張られ、私と千葉さんそれぞれと2ショットを撮った。帰りの車の中で、「なんで写真をとらないといけないの?」「その写真はどうなるの?」としきりに写真について聞いてくる。そのたびに、千葉さんと私で説明するが、昌子さんはなかなか納得しない。いつも遠まわしにアプローチをしてくる昌子さんだから、「写真を撮られることを嫌がっていたけど本当は嬉しかったのかな」と思っていたが、「さっきの写真、よねさんに見せたい」と照れぎみに言った。去年、初めて芸術文化祭に出展したとき応援してくれた米澤さん。去年の出展は、彼女にとってとても大きな一歩だった。そして今年も新たな戦いに挑んだその姿をみてほしいという想いで、米澤さんに写真を見せたかったのだろう。 今回の絵はたくさんの山がそびえたっている風景画だった。私は、その絵を見ながら、自分の高校時代の恩師の言葉を思い出した。とにかくバレーボールがやりたくて高校からバレー部に入り、経験者に追いつこうとがむしゃらにボールを追いかけていたとき、監督が「たまにはうしろを見てみろ。自分はここまでがんばって登ってきたんだなって確かめるんだ。そしてまた前を向いて登っていけ。」と声をかけてくれた。 自分が今どこにいるのか、自分の成長を確かめながら前に進んでいきたい。時には現実から逃げ出したくなるときもある。でも、そんな自分をも受け止めることこそが、本当の強さなんだろう。自分の絵を見て「私はまだ頂上にはたどり着かないんだ。今はまだ森のところなんだ」と言っていた昌子さん。よく「こんな自分が嫌いです」と言う昌子さんだが、彼女が前に進もうとする勢いを失った姿は一度も見たことがない。悩んだり泣いたりしながら、前に進もうとする昌子さんには本当の強さがあると感じた。今の彼女しか知らない私は信じられないのだが、4年前、銀河の里に来た当時の彼女は今にも消え入りそうな弱々しい感じで、通所は続かないのではないかと前の施設でも心配していたという。今年の絵は昨年とはまた違った彼女の成長を感じさせる。この作品を描きあげた彼女は絵にある遠くの山を目指して進んで行くのだろう。私も彼女の歩みに遅れずに同行していきたいと感じた。い」と照れぎみに言った。去年、初めて芸術文化祭に出展したとき応援してくれた米澤さん。去年の出展は、彼女にとってとても大きな一歩だった。そして今年も新たな戦いに挑んだその姿をみてほしいという想いで、米澤さんに写真を見せたかったのだろう。 今回の絵はたくさんの山がそびえたっている風景画だった。私は、その絵を見ながら、自分の高校時代の恩師の言葉を思い出した。とにかくバレーボールがやりたくて高校からバレー部に入り、経験者に追いつこうとがむしゃらにボールを追いかけていたとき、監督が「たまにはうしろを見てみろ。自分はここまでがんばって登ってきたんだなって確かめるんだ。そしてまた前を向いて登っていけ。」と声をかけてくれた。 自分が今どこにいるのか、自分の成長を確かめながら前に進んでいきたい。時には現実から逃げ出したくなるときもある。でも、そんな自分をも受け止めることこそが、本当の強さなんだろう。自分の絵を見て「私はまだ頂上にはたどり着かないんだ。今はまだ森のところなんだ」と言っていた昌子さん。よく「こんな自分が嫌いです」と言う昌子さんだが、彼女が前に進もうとする勢いを失った姿は一度も見たことがない。悩んだり泣いたりしながら、前に進もうとする昌子さんには本当の強さがあると感じた。今の彼女しか知らない私は信じられないのだが、4年前、銀河の里に来た当時の彼女は今にも消え入りそうな弱々しい感じで、通所は続かないのではないかと前の施設でも心配していたという。今年の絵は昨年とはまた違った彼女の成長を感じさせる。この作品を描きあげた彼女は絵にある遠くの山を目指して進んで行くのだろう。私も彼女の歩みに遅れずに同行していきたいと感じた。
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10年目を迎えた銀河の里 ★理事長 宮澤健【2010年1月号】

 銀河の里も開設10年を迎えた。過ぎてみればあっという間だったが、濃密な日々の年月だった。素人集団が10年、大過なく乗り越えてこられたことに感謝したいと思う。離ホームによる捜索も何度もあったし、デイの利用者のAさんが車を運転していなくなった時には終わったかと思ったこともあった。グループホームのHさんが通りがかりの車に乗っていなくなったときは半日行方不明になったが、里から20km離れた田舎道で盛岡から戻ってくるスタッフと偶然出くわして発見された。まさに奇蹟だったが、思えば銀河の里の出現自体が奇蹟的なことだったし、その存在も活動も奇蹟的なありようだと感じられてならない。
 グループホームやデイサービスで認知症の高齢者との様々な出会いによって多くの物語が紡がれた。2005年から始まったワークステージは、それまでの銀河の里とはまた違う雰囲気が、障がいを持った若い人たちの力によってもたらされた。
 認知症や知的障がい、精神障がいといった運命的なハンディを背負う事はひとつの奇蹟なのかもしれない。現代社会の求める効率や利益、パワーからは遠ざかるのだが、それ故にこそ、現代人が失った大いなるものに通じる縦軸の可能性に開かれるのではなかろうか。その縦軸は異界に通じる貴重な通路を開くように思う。現代人はこうした縦軸を完全に喪失したことによって増大し続ける不安を抱えながら生きなければならなくなってしまった。
 福祉施設の仕事は、ややもすると介護や支援を盾に利用者の管理に偏りやすい。我々の現場には、問題を起こさせないように管理、監視する制度やシステムの運用者に成り下がってしまう危険が常にあると思う。そうなると気がつかないうちに他者を支配してしまったりするから恐ろしい。
 銀河の里は、福祉施設の形態は表向きのことで、その本質は運動体なのだと気がついた。元々、農業と福祉現場を実習の場とした人材育成機関だと大見得を切ってきたのだから運動体であるのは当然のことなのかもしれない。運動体と言うことは挑戦が本態だから、そこで重要なのはスタッフ個々のクリエーションそのものになる。その本質は、前述の個々の縦軸に貫ぬかれた異界との関係性の回復にあるはずだ。
 制度やシステムが完備された高度な情報化社会に生きている我々は、異界との関係を完全に失い、他者はおろか自分自身との関係を失うという根本的な不安を抱えざるを得ない現状にさらされている。こうした現状への戦いが里の挑戦である。
 サービス調整や関係機関の連携といった横軸の仕事に専門性を持ちつつ、同時に個々の縦軸に連なる異界への通路として意識し発見し尊重しようとする視点に重要な銀河の里の使命がある。そこにこそ銀河の里特有のクリエーションがあるはずだ。
 そうした活動の基盤として、農業生産による「暮らし」と、人と人の「出会いと関係性のプロセス」を重視してきたが、これは今後も変わらないだろう。ひとりの利用者その人は横軸では認知症者や障がい者かも知れないが、縦軸では、生きているひとりの人間として何者なのか発見されてしかるべきではないか。その発見は単なる他者の発見を超える自分自身の発見であり、関係性の創造につながってくるはずだ。かつて河合隼雄はゲド戦記を解説しつつ、専門家や関係者に「本当の名前じゃなくてニセの名前をつけて喜んでいる人が多い」と指摘し「真の名前を知らないということだ」と喝破している。秘められ隠されている利用者の真の名前は迂闊に名乗るわけにはいかないはずだが、それを知り守る眼差しと挑戦が現場の我々の使命そのものだ。現場にそうしたクリエイティブがないならなにもやらない方がいい。
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銀河の里特養初めてのお正月 ★特別養護老人ホーム 村上ほなみ【2010年1月号】

 特養に初めてのお正月が近づく。29日はお正月にお供えする鏡餅を作った。ユニット北斗では朝からヤエさん(仮名)、ユリさん(仮名)、祥子さん(仮名)が大根下ろしを作っている。私も一緒になって6本の大根を2時間掛けておろした。仁さん(仮名)はその作業を優しいまなざしで見守ってくれていた。修さん(仮名)も「俺もやるぞ〜」と手伝ってくれた。「今日は餅つきだよ!!」というと「あら〜そうなの!?楽しみね〜★」「もう正月だもんねー!!」と話がどんどん盛り上がる。隣のユニットすばる鉄矢さん(仮名)もやる気満々で待っていた。サヨさん(仮名)にも餅つきの話をすると「ほ〜いいね!!」と笑顔を浮かべる。その笑顔を見て私の気持ちも弾む。
 午後2時。交流ホールに続々と利用者が集った。みんなの表情が良くて、楽しみにしている感じがよくわかった。私も良夫さん(仮名)と交流ホールに向かいながら「良夫さん、よろしくお願いします!!一緒にやりましょうね♪」と言うと「んだってかー!!やるぞ〜」と大張り切りだ。交流ホールの外庭には杵と臼がおかれて準備万全だ。サヨさんが小さく口を開け「ここなら見えるね」とほほえんでいる。すばるの鉄矢さんは「どこだってや?」と待ちきれない様子で鉄矢さんが庭に出る。いよいよ良夫さんに番が回ってきた。良夫さんは「それー、それー」と言いながら杵を持ち上げる。私も「それー頑張れー」とお手伝い。そこに鉄矢さんが俺も俺もとやっきて、下門さんと鉄矢さんが「よいしょー!!よいしょー!!」とかけ声を合わせる。
 「そろそろいいかな〜」というスタッフの真白さんの言葉で鉄矢さんがつきかたをやめる。鉄矢さんが「できたな、ばんざーい!!ばんざーい!!」と両手を上げた。つられて私も万歳すると良夫さんと下門さんも万歳。できあがった餅を前にみんなで一緒に万歳した。今日もみんなが笑顔になるとってもいい瞬間にめぐり会えた。お正月、鉄矢さんと良夫さんがついたお餅は各ユニットに飾られている。
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一郎さんの世界に飛び込んで ★デイサービス 小田島鮎美【2010年1月号】

 いつもほのぼのとした雰囲気で、場を和ませてくれる一郎さん(仮名)。一郎さんはデイでも、仕事のイメージで過ごしている。スタッフがテーブルに広げた紙とペンも一郎さんのなかでは仕事の道具になる。時には椅子を移動したりひっくり返したりの仕事にもなる。指示もする。「書類にはんこをついて出すように」「○○さんに送ってもらうから、(あなたが)出る時は連絡をして、来るように」と言う具合で、いつのまにか私は一郎さんの部下になっている。一郎さんのイメージは理解しずらいことも多いのだが、周りの人たちのことを考えながら、仕事に熱心な人だったのだろうなと感じる。
 先日、帰宅前にトイレに誘った。手を引いて、ゆっくり歩いてトイレへ向かい、ドアを開けて、「トイレに着いたよー、どうぞー」声をかけるが「○○です、どうぞー」と言う。あれ(?)仕事のイメージの世界に入っちゃった(?)トイレのドアの前で立ち止まったまま。仕事のイメージが強いと頑なになるので「トイレです。用を足しましょう」とどんなに伝えても、一郎さんには届きにくい。もう一度「トイレに来たよ、中にどうぞ」と声をかけるが、やはり仕事のイメージで動かない。しばらくやりとりをしているうちに、一郎さんは言葉の語尾に“どうぞ”とつけることに気がついた。そういえば私も“どうぞ”と誘っていたなぁ…はっとした。そう、私たちは無線会話のやりとりをしていた。どちらが引き込んだのか、引き込まれたのか、気がついておかしくて笑ってしまった。そのまま無線会話でトイレに誘うがやむなく失敗。トイレはあきらめ、ホールへ戻ったのだが楽しかった。
 一郎さんのイメージの世界は広い。昼食準備で割烹着を着て厨房から出てきた私を見て「おかぁちゃんだ」とにっこり。それまで「ご飯なので座りましょう」というスタッフの言葉は届かず、テーブル席に背を向けてじっと動かない一郎さんだったが、私が“おかぁちゃん”になりきって「もうすぐご飯なので、座って待っていてくださいね」と話すと、「はい」とやわらかな表情ですんなりと席に座ったので「すごい!」とおもわず笑ってしまった。一郎さんの“おかぁちゃん”が誰だったのかはわからないけれど、「おかぁちゃんだ」と呼んだ一郎さんの優しい表情に私も心が暖ったかくなった。
 利用者さん一人ひとりが、それぞれいろんな想いや世界をもっている。理解が難しいときもあるけれど、利用者さんの世界に自分から近づいて、飛び込んでいきたいと思うし、一緒に居て感じるものを大事にしていきたいと思う。
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年越しうどん ★デイサービス 小田島隆生【2010年1月号】

 デイサービスも1年の終わりということで、12月最後の日に「年越しそば」を作って食べることにしました。ただ、今回は「そば」ではなく「うどん」を作ることに。そばと違い作り方が簡単で、小麦を練って、踏んで、伸ばして切って、茹でるだけという手軽さが、利用者の皆さんと一緒に作るのにいいなと思ってのことでした(関西ではそばではなく、運を呼ぶ、うんどん(うどん)を食べて「太く長く」を願うところもあるようです)。利用者の花子さん(仮名)から「作ったこと無いですけど、楽しみです」との一言もあり、はりきっていました。
 しかし、いざ作りはじめると、はじめてということもあってドキドキ、ハラハラでした。うどんなのにサエさん(仮名)は、「さぁ、皆さん小さく丸めて。人数もいっぱいですから40個くらいですよぉ!」と「小麦+練る=パン」が頭にあるようで、何度言ってもパン作りを指導するので影響して、「もっと、こうしてさ」と何やら手つきがあやしい?静香さん(仮名)がいたり・・・。
 踏む工程では「何してらのや?」と興味ありげに見ていた修さん(仮名)が「ながながいいな」と楽しそうに踏んでくれたのですが、加奈子さん(仮名)は「こうすればいいのか?」生地の上に立ったままでいました。切って麺にする工程では、「大丈夫簡単ですよ」と言いながら極太に麺を切るサエさん。「やったことないから」と自信なさげに言いつつ、細く上手に切ってくれた宏子さん(仮名)。「もう少し塩っけがあるといいですね」と味にこだわり、つゆの味見を何度もする花子さん。茹でている最中に、「食べるのまだだかぁ」とウズウズしている剛さん(仮名)。そんな一連の流れを素知らぬ顔ながら、実はしっかり見ている一平さん(仮名)がいたりとそれぞれの個性豊かな様子がありました。
 そんなこんなで何とか完成したうどん。「うどん美味しかったぞ」と普段多くを語らない正平さんが笑顔で言ってくれましたが、太さも長さもまちまち、良く言えばコシが強い?ものすごい弾力のあるうどんは、それぞれの個性がいい具合で絡み合った美味しいうどんとなったのではと思わされました。
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